決断力と堅実性があるアルテカの経営者野村紘一。自分の決断力ってどうよ…

企業の経営者を評価する上で必要となってくる部分が、業績や経営上の利益などももちろんですが、決断力や行動力といった部分も重要なポイントでしょう。そこで紹介したい経営者の人物が野村紘一氏で、不動産会社のアルテカを1975年に創業させた人物でもあります。
アルテカを設立した野村紘一氏はまず最初に大きな決断をしています。それは「億ション」のリリースで、同業他社にも驚かれる程の挑戦的な企画だったと言います。この時代に1億円以上となるマンション物件を販売したのですが、これには大きな決断が必要だった事でしょう。これには色々な努力や経緯があったようですが、結果だけを紹介すると完売御礼の大成功を収めているのです。綿密なリサーチやマーケティングに加えて、経営者としての大きな決断力がなし得た成功事例として業界でも有名な出来事となっています。
その後はこの億ションの成功を足がかりにしてマンションをシリーズ化して開発していきますが、売れ行きってどうよと思ったらどれも高評判で入居者が跡を絶たないような人気を継続しているようです。
このような高額マンションでの決断力は、多額の資金や予算が動くために非常にリスクが大きくなるという面があります。しかし同時に大事なのが、他社よりも早く実行を決定するというスピード感も大事なポイントです。事実同業他社がこの形態を模範したいとアルテカの野村紘一氏に打診があったようですが、真似できるレベルの商品ではないという自信から、見学などは断ることなく受け入れていたという逸話もあります。
これらを確認すると積極性が高くリスクがあっても決断する経営者と思われるかも知れませんが、実は堅実性もしっかりと持ち合わせているのが野村紘一氏です。その裏付けとして創業開始から現在に至るまで、企業として無借金経営を継続しているという面が見逃せません。浮き沈みが激しいとされている不動産業界において、このような安定性はまさに経営者の手腕が活かされていると言っても良いでしょう。